汗紀行(1) ~ここへ出向いてお仕事してます~
土壌の環境対策メンバーは、国内各所に点在する土壌汚染対策法の適用を受ける
対策工事のお手伝いに東奔西走しています。
対策工事の内容については、あまり知られたくないお客様がほとんどで、具体的に
お知らせできないことをご理解ください。
そうは言っても、我々も家族から遠く離れて「汗」をかいていますので、実際に対策に
伺っている地域の道草話をご紹介します。
今回の対策の施工地は、茨城県かすみがうら市でした。
対策工事のめどがついた2月の中旬、監理担当のSリーダーから、「興味深いところが
あるから行ってみないか」とのお誘いで伺ったのは、施工地から5分ほど車を走らせた
先にある「崎浜横穴古墳群」という史跡でした。
Sリーダーは、「地学」の技術士さんで、土と会話が出来るくらい地質学に詳しい方です。
古墳群の紹介看板を見て、地層についての解説が少なすぎるとのコメントに思わず苦笑い。
実際に、古墳についての説明よりも圧倒されたのは、横穴古墳が置かれているその地層の状態でした。
案内看板に書かれている「ここはかつて海だった」「38万年~24万年前の地層である」
ことよりも、「当時の気候は、現在ホタテの獲れる北の海の環境であった」とのSリーダーの
解説とともに、ホタテの貝殻も混在するカキ(牡蠣)の貝殻層の厚さと、年輪を示すはっきり
した層の重なりを目にして、壮大な地球の歴史の一部に直接ふれることができたことに
感動しました。
この牡蠣ガラは、皆さんが食べた牡蠣の殻を捨てた場所ではなくて、牡蠣の親族が脈々
と築き上げた歴史の遺産なのです。
日本で2番目の大きさを誇る霞ヶ浦湖の周辺では、その環境を利用して、日本一の生産
量を誇る「レンコン」が栽培されています。
レンコンの収穫時期は冬季であると聞きました。
冷たい水の中で、胸まで浸かって、ホースノズルからの注水でレンコンを一本一本丁寧に
収穫するお父さん。
それを、陸の上に運ぶお母さん。陸の上では、お嫁さんが丁寧に洗い流して市場に運びます。
レンコンを口にするときその大変な労力に思いを寄せて、感謝の心で味わいたいと思います。
それでは、国道354号線沿いにある「サンフレ」さんで、新鮮なレンコンを家族へのおみやげにして、信州に戻りましょうか。
土木部 久米田